ドリームキャスト純正アーケードスティックにセイミツレバーLS-32を取り付ける
「GNDってなーに?」というくらいハードウエアに関する知識が皆無の私がアーケードスティックの改造に挑戦してみました。
「シューティングをやる者ならドリキャススティックを改造しない者は居ない」というくらいレバーをはじくと逆方向に入力される使いにくいスティックを取り替えるいつもゲーセンに設置されている使い慣れたスティックに取り替えるという行為は頻繁に行われております。故にスティック改造のページは結構ありまして、今回の作業もそれらのページを参考にさせてもらいつつ進めていったわけです。
そこで、今回はポイントを細かく書きつつ、私のような改造初心者にも判りやすくなるような感じで制作過程を書いていきたいと思います。
もはやメーカー保証は無いも同然ですので分解云々に関するくだりはどうでも良いのですが、数が少なくなってきているが故に失敗した場合のリスクはかなり大きいですので、改造の際は十分注意してください。失敗しても責任は取れません。
- 材料と道具
- セイミツレバーLS-32(SSベースのもの)
- さら小ネジ(M4,15mm)4個
- ワッシャー12枚
- ナット4個
- リード線(黒緑黄橙赤の各色)
- 絶縁テープ
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- ヘクスローブ(トルクス)ドライバー(T10)
- ペンチ
- デザインナイフ
- ドリル
- ドリルのビット(プラスチック用5mm)
- はんだごて
- 分解する
本体を分解して、元のレバーの取り外しと、改造の下準備をしていきます。
まずはじめにレバーを取り外します。裏蓋を留めているネジを外し裏蓋を取り外したら、レバーの中央部分にあるマイナスの窪みにドライバーを差し込んで、レバーボールを回し、レバーボールとレバーパッキンを取り外します。その後、本体の基板からハーネスを取り外し、本体とレバーを固定しているネジを外してレバーを取り出します。この時、本体との接続ケーブルのハーネスも取り外しておくと後々の作業がしやすくなります。
次にボタンがある側の天板を取り外します。裏蓋は普通のドライバーで開けることができますが、天板はネジの頭がアステリスク(*)のように変わった形状をしていて、普通のプラスやマイナスのドライバーではネジを回すことができません。このようなネジを回すには、ヘクスローブ(トルクス)ドライバーというドライバーを使います。今回はT10という大きさのヘクスローブドライバーで回すことができました。
- 削る
セイミツレバーのベースを取り付けられるように本体をナイフで削っていきます。大雑把に削れればいい部分はナイフで切り込みを入れた後にペンチでぐりぐりやるとブチっといけますのでこの方法を使うと大幅に時間が短縮できます。
今回使用するSSベースを本体に取り付けるには、元のレバーが嵌っていた部分と支柱の一部を削る必要があります。レバー部分は、天板側から見た時にへこんでいる部分が無くなるように削っていきます。詳しくは下の画像をご覧ください。図中の赤い部分を削ればOKです。穴の上下は元々のへこみより少し大きくなるように削る必要があります。作業終盤になったら何度かSSベースを差し込んで穴の大きさを確かめてください。
作業が完了すると下の図のような感じになります。SSベースを差し込んでみて引っかかりそうな場所があったら適時削っておきましょう。
- SSベースを取り付ける
穴を開けたり削ったりして本体にSSベースを取り付けていきます。
まずSSベースを固定するためのネジを差し込む為の穴をドリルで開けます。ハ○ズの店員さん曰く、「プラスチックを削るときはゆっくりやらないと割れるので注意。まずいらないプラスチックで練習しておくこと」。ドリルで開ける穴の大きさはネジの大きさよりも少し大きめにしておかないといけないそうです。ネジの大きさが4mmなので、今回は5mmの大きさの穴を開けます。SSベースの斜め端にある穴に沿って線を引いて、位置をしっかりと定めて削ってください。
穴が空いたら、天板側の穴を、さら小ネジが収まるようにすりばち状に削ります。4つ全て削ったらそれぞれネジを差し込み、高さを調整するためのワッシャー(今回は2枚使いました)を入れ、その上にSSベースを入れ、さらにもう一枚ワッシャーを入れたあと、ナットで締めます。イメージとしては下の図のような感じです。
- レバーの配線をする
配線をする前にまず本体に取り付けたSSベースにレバーボールを取り外したレバーを差し込んでみてください。ビジュアルメモリを差し込む部分に端子が引っかかるので、その部分はひねるなりしておいて引っかからないようにしておいてください。
レバーの配線は下の図を参照してください。レバーをくるくる回しながら配線していくとやりやすいです。はんだづけの際は次に配線する導線を一緒につけるのを忘れないように。
- 本体にレバーを取り付ける
配線が終わったら、SSベースにレバーを取り付けます。
取り付けが終わったら、天板を元に戻してください。
次に、元のレバーについていた黒茶赤橙黄のリード線を、レバー側に固定されているハーネスぎりぎりで切り取ってください。その後、取り付けるスティック側のリード線と、切り取った本体側のリード線を次のようなパターンで繋いでいきます。
スティック側 | 本体側 |
---|---|
黒 | 黒 |
緑 | 茶 |
黄 | 橙 |
橙 | 黄 |
赤 | 赤 |
繋いだ部分を絶縁テープで留めたら、ドリキャスに繋いで方向キーが合っているかどうかチェックをします。今回はボタンをいじっていないのでメニュー画面で上下左右正しく移動できるか確認するだけでOKです。正しく入力できていたら裏蓋を閉じて完了。
- 最後に
今回の改造にあたり、以下のサイトをはじめ、数多くのサイトを参考にさせていただきました。先人達の努力に心から敬意と感謝を申し上げます。
・ドリームキャスト アーケードスティック改造講座
http://legendius.value-net.net/my_documents/dc_stick.html
・リアルアーケードProに「LS-32」を取り付ける
http://www.geocities.jp/u3q_yusaku/seimitsu.html
また、弥生あやめさんにも感謝。彼のアドバイスがなければ、私は今頃レバーボールの取り外しに四苦八苦していたことでしょう。
……それでは、快適な空の旅をお楽しみください、俺。